ゆる~い格闘ゲーム初心者講座 第2回 「コマンドの話」

 

祝、第2回。タイトル画像も作ってもらえてありがたいです。今回もゆるく格ゲーのお話。

 

格闘ゲームを遊んでいると、「ストーリーモードのボスが倒せない」、「よく対戦する友人に勝ちたい」など、いろんな理由で攻略情報を知りたくなるかもしれません。

攻略サイトの記事やYouTubeの配信を見ていると、「波動」「昇竜」「236P」のような言葉を見聞きします。これらは、必殺技の入力方法(=コマンド)であったり、必殺技そのものを指す言葉です。

今回は格闘ゲームの”コマンド”について書いてみます。

 


コマンドの基礎

格闘ゲームの技の入力方法を”コマンド”と呼びます。

例えば、ストリートファイターのリュウの必殺技である波動拳のコマンドは「⇓⇘⇒+パンチボタン」です。

この波動拳のコマンドですが、キャラクターが画面の左側にいる時(キャラクターが右向き時)は⇓⇘⇒+P、画面の右側にいる時(キャラクターが左向き時)は⇓⇙⇐+Pになります。

自分のキャラが左側時の波動拳は⇓⇘⇒+P


自分のキャラが右側時の波動拳は⇓⇙⇐+P

ほとんどの格闘ゲームのコマンドは、キャラクターの位置が逆転するとコマンドも左右逆転します。

 

ただし、スクリューパイルドライバーのような方向キーを1回転するようなコマンドは、「1回転の入力開始位置がどこであるか」や「回す方向が右回り/左回りのいずれか」などは関係なく受け付けるため、キャラクターの位置によってコマンドが変わることはありません。

ファイナルアトミックバスターは2回転+P。2回転の入力が完成していれば、回す方向はどちらでもOK。

 

コマンド表記は左側基準

一般的に格闘ゲームのコマンドは、自分のキャラクターが左側に居る時を基準として表記されます。説明書やトレーニングモードでの必殺技のコマンド表記もすべて左側時です。

トレーニングモードのコマンド表も左側時を基準に書かれている。

コマンドの話をする時も、基本的に左側時のコマンドで話をするので覚えておきましょう。

■余談:初期位置について

コマンドが左側基準で表記される由来は、格闘ゲームブームが起きたストリートファイターIIの頃から、「プレイヤー1の初期位置は左側」というのがデファクトスタンダードとして受け継がれてきたからだと思います。

(ファミコンのヒット作「スーパーマリオブラザーズ」も画面の左側からスタートしますし、ビデオゲーム文化ではストII以前からスタート位置は左側というのが一般的だったのかも。ゲーム史に詳しい人に聞いてみたいです。)

ですが、最近の格闘ゲームでは、自分がどちら側の位置からスタートするか選べるゲームも増えているようです。

最近は左側/右側のどちらのサイドでスタートするか選択可能なゲームが増えてきた。上の画像は鉄拳7のサイドセレクト画面。

人によってコマンド入力する時に得意なサイド(画面の左側/右側)があるので、対戦時にスタート位置を選べる場合は、自分の得意なサイドで始めるのが良いと思います。

 

「波動」「昇龍」「竜巻」

コマンドの話をする時に「波動」といった言葉を使うことがあります。

これは、ストリートファイターのキャラクターであるリュウの必殺技の「波動拳」からきた言葉です。波動拳のコマンドは⇓⇘⇒+Pですが、ストIIのブーム以降、これに類似するコマンドの必殺技が多く生まれたため、⇓⇘⇒+ボタンの入力は波動コマンドと呼ばれるようになりました。例えば、必殺技のコマンドが⇓⇘⇒+Aボタンの場合、波動Aと言ったりします。

特定のコマンド入力を指す言葉の有名どころとして以下があります。

  • 波動:⇓⇘⇒+ボタン(元ネタはリュウの波動拳[⇓⇘⇒+パンチボタン])
  • 昇龍:⇒⇓⇘+ボタン(元ネタはリュウの昇龍拳[⇒⇓⇘+パンチボタン])
  • 竜巻:⇓⇙⇐+ボタン(元ネタはリュウの竜巻旋風脚[⇓⇙⇐+キックボタン])

ちなみに、リュウは⇐⇓⇙+ボタン入力に対応する必殺技は持っていないのですが、このコマンド(⇐⇓⇙+ボタン)は昇竜拳のコマンドを左右逆にしたものなので、”逆昇龍”と呼ばれたりします。

コマンドを口頭で伝えるときには、「下・右斜め下・右でAボタン」のように伝えなくても「波動A」で伝わるので、覚えておくと便利です。

 

数字に慣れる

格ゲーのコマンド表記では数字もよく利用されます。

これはPCのキーボード等にある”テンキー”の数字とコントローラーの方向キーを対応させた表現です。

テンキーの数字の位置と方向キーの向きを対応させた表現。ニュートラル(方向キーの入力無し)の場合は中心の5が対応。

テンキー表現はコマンドについて話す時に便利です。”波動”や”昇龍”といった格ゲーマーの間で共通認識で通じる用語が無いコマンドの場合は、特に重宝されます。例えば、⇘⇘Kというコマンドの場合、「右斜め下を2回入れてK」と言わなくても「33K」で通じます。

多くの格ゲーマーがWEBサイトの攻略記事、チャット、配信などで多用する表現なので、覚えておくと情報収集の幅が広がります。

 

身につけると便利なテクニック”簡易入力”

スクリューパイルドライバーのコマンドは1回転+P。自分は初めてこれを見た時に「どうやって出すんだ?コマンドの途中で上方向が入るからジャンプしちゃうじゃん」と思いました。

最初の頃は、まずジャンプして空中にいる間に方向キーを1回転させて、着地と同時に1回転+Pのコマンドを完成させる方法を取っていました。そのうち、素早く1回転させると、キャラクターがジャンプしようとする準備モーション中にコマンドが完成することを理解し、ジャンプを出さずに立ち状態からスクリューパイルドライバーが出せるようになりました。

カプコンの格闘ゲームでは、1回転コマンドの受付は上下左右の4方向にキーが入っていれば良いという設計になっているので、⇒⇘⇓⇙⇐⇖⇑+Pのような3/4回転入力でも出すことができます。この入力方法だとコマンド自体が短くなるのと上の入力が最後にくるので、ジャンプする前にコマンドを完成させ易くなります。

このようにコマンド表の正規の入力方法よりも短くて簡単に出せる方法を”簡易入力”と言います。

カプコン格ゲーの1回転/2回転コマンドの簡易入力

上下左右の4方向が回転順で入っていれば良いので、1回転の最短入力は斜めを抜いて⇒⇓⇐⇑+P。最近のタイトルでは入力順番が違っていても受け付けるので、⇒⇐⇓⇑+Pのような入力でもコマンドが完成する。

ストリートファイターIII 3rd Strikeでは、⇓⇑入力で出せるハイジャンプの準備モーションが通常のジャンプよりも長いことを利用して、⇒⇐⇓⇑⇒⇓⇐⇑+Pの入力で立ち状態から2回転コマンドを完成させることも可能だ(非常に難しい)。

ゲーム内部のコマンド受付はメーカーやゲームタイトルによって違います。出すことが難しい技があった時は、簡易入力や自分なりの出し易い入力方法を探してみるのも良いと思います。

 


今回はここまでです。

もし何か気になることや補足などがあれば、ここのコメントやTwitterなどで送ってもらえると助かります。(質問は僕が調べてわかる範囲でならお答えできると思います。)

それではまたー(´ー`)ノシ

 

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moju

お手伝いさんOCB Gaming
腕前はヘッポコですが、格闘ゲームと縦スクロール/横スクロールシューティングが好き。好きなゲームは、グルーブオンファイト、ストZERO3、蒼穹紅蓮隊、ダライアス外伝、デビルサマナーソールハッカーズ、バーチャシリーズ、ソウルキャリバーシリーズなど。

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